こんにちは、あやです。
前回、自己紹介として整理収納アドバイザーとしての想いをお話しさせて頂きましたが、
今回は、わたしのもうひとつの顔、絵本講師についてのお話です。

絵本講師ってなに?
絵本講師。
聞き慣れない言葉だと思います。
絵本講師とは、絵本と読み聞かせの知識を深め、「絵本で子育てする」ための資格です。
どんな絵本を選んだら良いの?
絵本の効果的な読み方って?
読み聞かせでどんな力がつくの?
うちの子は、絵本を読むのが好きじゃなさそう…
絵本講座を中心にした活動の中で、そんなママをサポートしています。

お母さんになって、久しぶりに絵本を手に取る方も多いと思います。
子どもに読み聞かせをするのははじめてという方もいらっしゃると思います。
私もお母さんになって、「なんとなく」読み聞かせしていましたが、
学んだら、絵本がもっと好きになりました。
というか、私の場合、読み聞かせをしてなかったらどうなってたか…
そして、もしもっと早く学んでいたら、
読み聞かせに対して、子育てに対して、あの頃とは違う気持ちで向かえたかもしれないな…
そう思いました。
読み聞かせについて考えることは必ず「子育てそのもの」について考えることにつながってきます。

「読み聞かせくらいしかしてない」と思ってた10年前
ちょっとだけ、私の子育てと絵本の話を。
第一子の出産直後、私は会社員で、営業職に就いていました。
生後5ヶ月で息子を保育園に預け、実家の助けを借りながら、初めての子育てと仕事の両立に臨みました。

毎日朝7時に家を出て、帰宅は夜7時過ぎ。
息子と過ごす時間は本当にわずかで、お風呂と寝かしつけができればいい方。
息子の就寝時間というタイムリミットに間に合うように、
帰宅後はできるだけ多くのタスクをこなさなければ!と焦っていて、
平日は、ゆっくりした親子の触れ合いなんてほとんどないまま、第二子を授かるまでの5年間を過ごしました。

息子のふにふにのほっぺた、柔らかい髪。(今では寝癖が直らないくらい剛毛。母譲り。)
しゃがまなければ同じ目線にならなかった頃。(今では私と同じ身長)
「ママだいすき」と抱きついてくる柔らかい腕。(今では帰ってくるなり「お母ちゃん、おなかすいた」)
本当に可愛くて、愛しくて、(今でもかわいいし愛しいけどさ)
でも毎日、一緒にいられない時間に罪悪感を持っていました。

でも私は、その罪悪感に向き合わなかった。
これは、片付けコンプレックスを見て見ぬふりした時と同じです。
片付けられないこと、
子供との時間が少ないこと。
向き合えば、どうしたいかが見えてくるのに。
向き合えば、自分を否定することになると思い込んでた。

「私は仕事をしなければ。この子を育てるお金を稼がなければ」
もっと頑張らなければ。
もっと、もっと‥頑張らないと、この罪悪感を正当化できない。

そんな、常に張り詰めた気持ちで過ごす日々の中で、
布団の中で息子とくっついて絵本を読む時間が、一番の楽しみでした。
その時だけは、山になった洗濯物のことも、対応中の商談のことも、何もかも忘れて、
息子の頭に頬を押しつけながら、幸せな気持ちでページをめくることができました。
‥でもあの頃は、「できていないこと」ばかりに目が行って、
読み聞かせの幸せな時間のことも「絵本を読むことくらいしかできていない」と思っていました。
(でも、絵本講師になって考え方が一変しました)

息子との距離
第二子出産後、私は退職して専業主婦になりました。
ところが、せっかく時間ができたのに、息子とはなんとなく距離ができています。
「お母ちゃんは、ゲームの話ができないし、つまんない」
そんな風に言われてショックを受けたことも(笑)
その頃、私が息子に対して、ずっと気になっていたことがあります。
自分の気持ちを表に出さずに飲み込むような表情と、
自己肯定感の低さ。
学校の先生からも
「もっと自信を持っていいのに」とよく言われていました。
私はずっとそれは「私が一緒にいる時間が短かったからだ」と思っていました。
でも違った。
絵本講師の学びの中で、そのことに気付きました。
(何に気づいたかは、またゆっくりお話しさせてくださいね!)

絵本講師になって感じたこと
絵本講師の資格は、
講座を受けて→レポート(これがけっこうなボリューム)提出
を繰り返し、資格取得まで約1年かかります。
「こどものとも」を創刊した松居直さん、
こぐま社前社長の吉井康文さん、
「ももんちゃん」シリーズ作者のとよたかずひこさん、
エリック・カールさんの絵本の訳をしている、アーサー・ビナードさん
などなど
1年の間に、びっくりするほど超豪華な講師の方のお話を聞けるんですが、
「絵本の知識」以上に、「絵本の力」を学んだ気がします。
お話を聞きながら、自分の子育てを振り返りながら、胸がいっぱいになって
涙が出たことも1度や2度じゃありません。
その度、罪悪感でいっぱいだったあの頃の私を思い切り抱きしめてあげたくなりました。
息子と距離ができたように感じたのは「一緒にいる時間が短かったから」じゃないよ。
「絵本を読むことくらいしかできていない」って、なんてもったいないこと思ってたんだろう。

【そして今】中学生になった息子と私
8年前に専業主婦になった時、このまま息子と距離が開いてしまうのでは、と思っていた私。
それを救ってくれたのも、実は本でした。
元々、自他共に認める本の虫の私。
ゲームの話はさっぱりだけど、本の話ならいくらでもできました。
「今日は学校でどんな本を読んだ?」
「なんのお話?誰が出てくるの?」
「その作者の本、前も面白かったって言ってたよ。じゃあ、あの本も好きかも!」

本をきっかけに、会話が広がります。
本の話だけじゃなく、学校のこと、友達のこと、頑張ったこと。
息子も、私の読んでいる本のストーリーを聞きたがります。
(お母ちゃんは、本の話始めると止まりません)
春に中学生になった息子。
今では、同じ本を読んで盛り上がったり
面白そうな本を学校の図書館で見つけては教えてくれたり
文学賞の時期には一緒に本屋さんであれこれ話したり
もちろん私が、好きそうな本を薦めたり…
相変わらず、本の話で盛り上がる毎日です。

思い返せば、ここまでは本に救われ続けた子育てでした(たぶんこれからも)。
絵本講師になってさらに、本は子育てを救うということが確信できました。
「読書」って、なんだかマジメそうなイメージがあるかもしれないですが、
もっと身近に感じられると思うんです。
(っていう話を、この文章書き始めた時には書こうと思ってたのに、
私の迷走しまくりな子育ての話でこんなに長くなっちゃった。
また今度ゆっくり書きます!)
今後、絵本講座の予定もあります。
そのご案内は、Instagramに随時載せさせて頂きます。
読書記録なども載せてますので、よかったらのぞいてみてください。